子どもの癇癪(かんしゃく)の症状や原因、対応方法を紹介!~後編~

こんにちは。ONEPLAY.GIFTED横濱元町教室です。
前回の記事では、癇癪(かんしゃく)の症状、定型発達の子ども(発達障害がない子どものこと)の癇癪の特徴を紹介しました。
本記事では、発達障害をもつ子どもの癇癪の特徴や対応法をご紹介します。

《 発達障害の子どもの癇癪 》
●頻度と強度の増加
発達障害の子どもは、感覚過敏や感情や欲求を適切に伝えることが難しいコミュニケーションの困難さ、自分の感情や行動をコントロールすることが難しいなどの要因から、癇癪を起こす頻度や発作の強度が定型発達の子どもよりも高い場合があります。

●持続時間の長さ
発達障害の子どもの癇癪は、定型発達の子どもよりも長く続くことがあります。定型発達の子どもが数分から数十分の癇癪を起こすのに対して、発達障害の子どもは数時間にわたって癇癪を続ける場合もあります。

●トリガーの特異性

発達障害の子どもの癇癪は、一般的な子どもよりも特定のトリガーに対して敏感であることがあります。例えば、特定の音や光の刺激、ルーティンの変更などが癇癪を引き起こす要因になることがあります。

《 癇癪が起きた際の対応方法について 》
発達障害の子どもの癇癪に対する対応策は個々の子どもや状況によって異なりますが、一般的なアプローチをいくつか紹介します。

●冷静な対応
癇癪が起こった時に冷静で落ち着いた態度で接することが重要です。自分自身も感情的にならないことで、子どもに対して安定感と安心感を与えることができます。

●環境の調整
癇癪を起こしやすいトリガーとなる状況や刺激を最小限に抑えるように注意しましょう。子どもが集中できる静かな場所や、予測可能なルーティンを提供することで安定感を与えることができます。

●コミュニケーションの支援

子どもの感情や思いを理解し、表現するための適切なコミュニケーション手段を提供しましょう。簡潔で具体的な言葉を使ったり、絵カードやサインなどの補助的な手段を活用することで、子どもが自分の気持ちを伝えやすくなります。

●時間と空間の提供
癇癪が起きた場合は、子どもに一時的にクールダウンするための安全なスペースを提供することで子どもが自己制御や落ち着きを取り戻すのを待ちます。

●ポジティブな強化
癇癪が収まった後には、子どもの努力や適切な行動に対してポジティブなフィードバックや報酬を与えましょう。これにより、望ましい行動が増える可能性があります。

発達障害の子どもの癇癪に対する対応は、長期的な取り組みが必要な場合もあります。必要に応じて、専門家に相談し、癇癪が起こる背景を分析し、個別の対応策や行動管理プランを作成することも有益です。

さらに、継続的なサポートと家族や園・学校との協力が必要なため、子どもの状況を情報共有するとよいでしょう。また、個別の状況や子どもの特性に合わせて対応策を調整し、子どもの成長と発達を支援することが重要です。

#児童発達支援 #癇癪 #かんしゃく #発達障害

《記事を書いた人》 
平田 樹伸 
作業療法士・公認心理士
周産期母子医療センターを有する大学病院での作業療法、特別支援学校での非常勤専門職講師、放課後等デイサービス、児童発達支援事業所でのアドバイザー、学童保育での気になる児童に対する職員へのコンサルタント事業に携わる。
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