「強度行動障害」の判定基準とは？チェック方法を紹介！
こんにちは、ONEPLAY.GIFTEDです。
前回の記事では「強度行動障害」の基礎知識や行動を引き起こす原因の話をしました。
医学的な診断名ではない「強度行動障害」が、どのように判定されるのかご紹介します。
《 「強度行動障害」を判断する基準 》
「強度行動障害」は、医師による診断基準ではなく、行政・福祉的な支援を行う上での判定基準があります。年齢や受ける支援（福祉・医療）の違いによって異なりますが、大きく分けて行動の頻度、強度、種類、そして医療的支援の必要性を総合的に評価することで決定されます。以下は、その主なポイントです。
●行動の内容と頻度
自傷行為、他害行為、器物破損などの行動の頻度が重要です。
例：「週に数回発生する」など。
●行動の強度
行動の激しさや影響の程度も判断基準となります。軽度の行動から深刻な他害行為まで幅広く評価されます。
●医療的支援の有無
専門的な医療支援（向精神薬の使用、行動療法など）の必要性があるかどうかが考慮されます。
●総合スコアによる判定
各行動や状況にスコアが割り当てられ、一定のスコアを超える場合に強度行動障害として判定されます。
また、これらの基準は、地域や機関によって詳細に異なる場合があります。
強度行動障害の可能性があるかどうか相談したい場合は、お住いの地域の専門機関に問い合わせることがおすすめです。
《 「強度行動障害」の判定基準表 》
以下のような行動がどの程度の強さで、またどのくらいの頻度で表れるかを総合的に評価します。
●ひどく自分の体を叩いたり傷つけたりする等の行為
1点…週1回以上
3点…日1回以上
5点…1日中
●ひどく叩いたり蹴ったりする等の行為
1点…月1回以上
3点…週1回以上
5点…1日に頻回
●激しいこだわり
1点…週1回以上
3点…1日1回以上
5点…1日に頻回
●激しい器物破損
1点…月1回以上
3点…週1回以上
5点…1日に頻回
●睡眠障害
1点…月1回以上
3点…週1回以上
5点…ほぼ毎日
●食べられないものを口に入れたり、過食、反すう等の食事に関する行動
1点…週1回以上
3点…ほぼ毎日
5点…ほぼ毎食
●排せつに関する強度の障害
1点…月1回以上
3点…週1回以上
5点…ほぼ毎日
●著しい多動
1点…月1回以上
3点…週1回以上
5点…ほぼ毎日
●通常と違う声を上げたり、大声を出す等の行動
1点…ほぼ毎日
3点…1日中
5点…絶えず
●沈静化が困難なパニック
5点…あり
●他人に恐怖感を与える程度の粗暴な行為
5点…あり
基準に基づいてチェックを行った結果、通常の家庭環境で育てられ、十分な養育努力が行われたとしても、過去半年以上にわたり様々な強度な行動障害が継続している場合、スコアが10点以上で強度行動障害と判定されます。
また、20点以上の場合は強度行動障害児支援加算の対象となります。
次回の記事では、強度行動障害への具体的な支援方法について深掘りしていきます。
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※「強度行動障害がある人」（厚生労働省）を加工して作成
※「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会」を加工して作成
※「強度行動障害のある児童・生徒への効果的な指導の在り方」（東京都教育委員会）を加工して作成
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